挿絵を全てAIに作ってもらった「桃太郎」です。
はじまりはじまり。
* * *
昔々、あるところにおじいさんとおばあさんが住んでいました。
ある日、おじいさんは山へ芝刈りに、おばあさんは川へ洗濯に出かけました。
おばあさんが川で洗濯をしていると、大きな桃が『ドンブラコ、ドンブラコ』と流れてきました。
「おやまぁ、なんて立派な桃かしら」
おばあさんは桃を拾うと、家へ持って帰りました。
おじいさんは桃を見るなり、驚いて言いました。
「おぉ、これは見事な桃だ。切ってみよう」
そうして、おじいさんとおばあさんが桃を切ると、なんと中から男の子が出てきました。
「こりゃあ驚いた」
子どもがいなかった二人は、大喜びです。
「桃から生まれたから、桃太郎と名付けましょう」
おじいさんとおばあさんは、桃太郎と名付けた男の子を、大切に育てました。
* * *
桃太郎は、すくすくと育ち、やがて立派な若者になりました。
ある日、桃太郎は言いました。
「おじいさん、おばあさん。最近、村には悪い鬼が来るそうです」
「僕は、鬼ヶ島へ行って、悪い鬼を退治しようと思います」
「どれ、それならきび団子を作ってやろう」
「食べると元気が出るからね。気を付けて行くんだよ」
二人に見送られて、桃太郎は鬼退治に出かけました。
* * *
桃太郎が鬼ヶ島へ目指して歩いていると、犬がやってきて言いました。
「桃太郎さん、桃太郎さん。美味しそうなきび団子ですね」
「今から 鬼退治に行くんだよ。ついてきてくれるなら、一つあげるよ」
「わんわん!わかりました。お供になりましょう」
犬は、きび団子をもぐもぐ食べると、
桃太郎のお供になりました。
桃太郎たちはしばらくすると、今度は猿に出会いました。
「桃太郎さん、桃太郎さん。美味しそうなきび団子ですね」
「今から鬼退治に行くんだよ。ついてきてくれるなら、一つあげるよ」
「わかりました。僕もお供になりましょう」
猿はきび団子をむしゃむしゃ食べると、桃太郎のお供になりました。
桃太郎たちはしばらくすると、今度はキジに出会いました。
「桃太郎さん、桃太郎さん。美味しそうなきび団子ですね」
「今から鬼退治に行くんだよ。ついてきてくれるなら、一つあげるよ」
「わかりました。私もお供になりましょう」
キジはきび団子をぱくぱく食べると、桃太郎のお供になりました。
* * *
こうして、桃太郎は三匹のお供と一緒に、鬼ヶ島を目指しました。
海まで出ると、みんなで力を合わせて船を漕ぎます。
「「「「よいしょ、よいしょ」」」」
「鬼ヶ島が見えてきたぞ!」
桃太郎が鬼ヶ島へ着くと、鬼たちは村から奪ったごちそうで、飲めや歌えやの大騒ぎをしているところでした。
宝物もいっぱいあります。
桃太郎はひょい、と船から降りると、鬼の目の前に飛び出しました。
「悪い鬼たちめ。こらしめてやるぞ。覚悟しろ!」
「なんだと。お前なんかにやられるものか。かかれ、かかれ!」
「みんな、行くぞ!えーい!」
桃太郎は、たくさんいる鬼たちを次々にやっつけます。
犬も、猿も、キジも、噛み付いたり引っ掻いたり突ついたり、みんな一生懸命に戦いました。
* * *
「あいたたたた。まいった、まいった。もう降参だ」
鬼たちはすっかり参ってしまいました。
「どうだ。もう村を襲ったりしないな」
「しません、しません。 ごめんなさい。どうか許してください」
鬼たちは村から奪った宝物をすっかり桃太郎に返しました。
こうして、桃太郎はたくさんの宝物を持って家へと帰りました。
おじいさんもおばあさんも、鬼を怖がっていた村の人たちも大喜びです。
「よくやったなぁ、桃太郎」
「よく無事で帰ってきたねぇ」
鬼が村を襲うことは二度となく、
みんないつまでも幸せに暮らしましたとさ。
めでたし、めでたし。
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