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できるだけ楽をしてローストビーフを作りたい

ご飯
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嗚呼

 

できるだけ

 

楽をして

 

ローストビーフを

 

 

 

 


  。

メンバー紹介


こちらがスタメンである。スターティングメンバーである。

今回、限りなく手間を省きつつ一定のクオリティが担保されたローストビーフを調理するという二律背反を如何にクリアするかという点を30分に及び長考した末のラインナップである。

  • 塩コショウ
  • ブラックペッパー
  • オリーブオイル
  • ジップロック
  • ガスバーナー

いずれの顔ぶれも、どのご家庭にも常備されている、ごくありふれたアイテムと言えるだろう。


もし、ガスバーナーがないという常識が欠落した家庭があるならば、直ちに買うべきだ。

2,000円足らずというお手頃な価格でありつつ、様々な料理に業火のトッピングを加えられる。

また、拷問で眼球を炙るといった、そう頻度は高くないが誰しも直面するシーンでも活用することができるだろう。

(お値引きでちゃんと2,000円以下になっているので、紳士淑女の諸君は安心したまえ)

 


一点失念していた。

こういったデジタル温度計も用意していれば、よりスムーズなローストビーフ作りが可能となる。

2,000円足らずというお手頃価格でありつつ、刺した眼球の温度変化を記録したい時などに有効だ。

ローストビーフを作る


今回の肉は、オーストラリア産の牛肉ももかたまりを使う。

スーパーで思わず目が合ってしまい、思わず手に取ってしまい、思わず連れて帰ってきてしまった。思わず恋わずらいである。


冷蔵庫から出した牛肉を常温に戻すため、しばらく寝かせる。


掴んでみると、ズシリとくる。
なかなかの重量だ。おおよそ500g。

500gの肉の重さということは、つまり0.5kgの肉の重さということだ。


塩コショウを雑にふっていく。

我が家には、アンガス岩塩といったような上等で鼻につくものはない。これで必要十分である。


ブラックペッパーも雑にふれば、下ごしらえは完了だ。

ちなみに、塩コショウは肉の重さの1%を目安にすると良いと言われている。

1%ということは、1/100ということであり、それはつまり1%ということである。


肉をジップロックに詰め、オリーブオイルを全体に行き渡る程度にまぶしていく。

「死体袋」という言葉が、何故か私の脳裏に浮かんだ。確かに間違ってはいない。


どうだろうか。それっぽくなってきた。

ローストビーフを作っているという自覚が、急に芽生えてきた。自然と背筋が伸びていく。思わず襟元も正した。


鍋に湯を張り、63℃前後でキープする。

60℃でも、65℃でもない。このキリの悪さが、途端にローストビーフ作りこなれてますよ感を演出する。本当は初めて作る。


ここでマジレスすると、肉は66℃以上の加熱でタンパク質が変成して固くなるので、低温調理する際はこの点のみに気を付ければ問題ない。発言に責任は持たない。


61.7℃。あぁ、なんてキリの悪い数字だろう。

私は恍惚の笑みを浮かべる。

気分はもう、西麻布にある創作イタリアンのオーナーシェフだ。客単価は12,000円。

母子家庭に生まれ、何かと忙しい母の代わりに自然と料理に触れてきた。小学生の頃にTVで見た、料理対決の番組がきっかけでこの道を目指し始めた。小さなブラウン管に映ったイタリアンシェフの姿が、今も忘れられない。

母の口癖は「いつもごめんね。」だった。私は不満に思ったことは一度もなかったが、女手一つで育てる中で不自由な思いをさせているという自責の念が、母の中にはあったのかもしれない。気にすることなんて、何もなかったのに。

私はただ、「ありがとう。」と言って欲しかっただけなんだ。もう、何もかも、手遅れだが。

母の命日はいつも、肩を落としたような小雨が降る。


時間は90分に設定しておく。

こういうのはキリが良い方がいい。

保温機能が備わったキッチンなので、後は放っておく。保温機能がない場合は、定期的に温度を測りながら様子を見るべきだ。


90分という時間を持て余していた私は、最寄りの一蘭に向かった。

ローストビーフを作っている最中、何故こんなことをしてしまったのか分からない。

替え玉もお代わりをした。


とてつもない満腹感と共に帰宅して程なく、タイマーが鳴り響いた。

正直肉の塊などもはや見たくもないが、この状態で放置するわけにもいかない。なにがHappy Timeだ。


極端にテンションが落ちてしまったので、ダイジェストめにお送りする。

こんな感じだ。


しかし、ここからは真のHappy Timeだ。

炙る対象が眼球ではないのが残念だが、存分に楽しませてもらおう。


た の し い。

取り扱いには十分に注意が必要だが、「肉を直接炙る」という行為は根源的なDNAに刻まれた狩猟本能を呼び覚ます何かを感じる。

また、バーナーを使うことで油汚れが一切出ないので非常に楽だ。耐熱皿を使えばもっと楽だが、持っていないことに気づいたのはほんの数分前だった。


業火のトッピングが完了した。 

まるでエアーズロックのような重厚な佇まいからは、神聖さすら感じ取れる。


アルミホイルに包み、予熱で深奥まで火を入れる。

バーナーの件でテンションは上がったが、食べたいという気持ちは一向に湧いてこない。替え玉までしたからだ。


粗熱も取れたので、解体する。

拷問・解体といったワードが飛び出る当記事だが、反社会的勢力とは決して繋がりがないことをここに明記しておく。


どうだろうか。

少し火を入れすぎた印象もあるが、できるだけ楽をした上での結果と考えればそれなりに上出来ではないだろうか。私はそう思うことにした。


ちなみに色彩補正はめちゃくちゃかけている。

詐欺と言われればそれまでだが、自己保身のために美味しそうに見せることを私は優先した。

ローストビーフを作った


完成だ。

盛り付けは男らしく肉のみ。レタスやトマトといった不純物は必要ない。何故なら、私は肉を食べたかったからだ。残念ながら、もう食べたくなくなってしまったが。


タレはこの2本を使う。

焼き肉のタレ:味ぽんを2:1で組み合わせると、それっぽいタレが錬成できる。

グレイビーソースなどといった気の利いたものは、もちろん作らない。言語道断である。ブログタイトルに反することとなる。

 


シズル感抜群の一枚が撮れた。

これが、できるだけ楽をして作ったローストビーフだ。

 

うん、悪くない。

 

 

そういえば思い出した。

あの時TVで見たイタリアンシェフ。ローストビーフを作っていたんだ。

ふと外を見ると、ゆるやかに雨が降り出していた。

母さん、美味しく出来たよ。

母さん。

 

おわり。

 

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